ミャンマーから日本に派遣されて10年になる一人の姉妹は、病院で通訳として働いている。ミャンマー語の通訳がいると人づてに聞いた人が絶えず病院に来られる。 数年前から日本で仕事をしている30代の夫婦は、初めての子どもの出産に…
125年前に日本に届いた風
2か月前、父が亡くなった。身体は失われ、触れることも声を聴くこともできなくなった。それなのに亡くなってから父の存在を自分の内に感じるようになった。5本の指で文字をタイプするとき、ふと何かを考えながら天井を見上げるとき、仕…
넌 할 수 있어! (ノン ハル ス イッソ!あなたはできる!)
日本から韓国に派遣されて3年半がたちました。私は釜山(プサン)にある修道院で暮らし、障がい者の施設で働いています。施設には自閉症、ダウン症、知的発達障がいをもつ10代から40代の16名が生活しています。彼女たちが好きな歌…
神様の水路
『パパは心の病気だった。仕事も辞めて、ずっと家にいたので、ボクはいつもパパと一緒。ママが仕事に行っているときも、パパは側にいてくれた。だからパパがお薬をたくさん飲んで少し眠そうでも、ボクはパパのことが大好きだった。ある日…
アイルランドで -共に生きること-
私がダブリンに来てから、まもなく3年半になります。 アイルランドには5つの共同体があり、そのうち二つは主にアイルランド人の高齢の姉妹たちの共同体になっています。英語圏ということもあり、英語を母国語としない姉妹たちが語学の…
リベリアへの派遣
2021年4月、リベリアへの3年間の短期派遣の話があり、「はい、喜んで」と答えたものの「はて、リベリアってどこにあるの?」という感じでした。 アメリカ合衆国で奴隷制度から解放された人々が新天地を求めて渡った西アフリカにあ…
フランス語学習 奮闘記
FMMのシスターとして生涯生きることを誓った終生誓願から、はや数年。修道生活の中心は祈りと活動ですが、活動修道会に所属する私たちは、会から委ねられた何らかの活動を「使徒職」として受け取り、神からのものとしてそれに応えてい…
主のはしため
本会のモットーはECCE&FIAT(エッチェとフィアット)、それはルカによる福音1章38節にあるマリア様の言葉「わたしは主のはしため、お言葉どおりこの身になりますように」から由来している。このモットーを生きることを望みと…
センリョウの実
冬の準備のため庭木の剪定がされた。隣家の敷地へと葉を伸ばし迷惑をかけることのないように、今年はかなり思い切って刈り込まれた。隣家との境にあって、目隠しの役にたたないが、光も遮らず、気持ちよく風が通るようになったようだ。 …
イギリス管区での宣教体験
2014年7月、初めてスコットランドのアバディーン飛行場に降り立った。夏なのに空気の澄んだ冷たい空気が私の肺の中を一杯に満たしてくれたことを懐かしく思い出す。前年の12月からロンドンの共同体に7か月滞在し、イングランドと…