マリアの宣教者フランシスコ修道会 日本セクター

待労院資料館「コール館」

待労院は1898年、熊本市に開設されたハンセン病療養施設です。2013年に入所者がゼロとなり施設は閉鎖され、資料館が作られました。待労院のために生涯をかけて尽力されたコール神父様のお名前をいただき、2016年に待労院資料館を「コール館」と呼ぶことになりました。

年間30余りのグループまたは個人の方が「コール館」に来てくださいます。小学校から大学までの学校関係の方々のグループ、また医療や介護施設からの訪問もあります。九州以外からの訪問者も少なくありません。「コール館」には113年間の待労院の歴史、療養し生活された方々の記録、彼らの描かれた絵、また心を寄せ、励まし援助してくださった方々の写真やお手紙が時代順に並べられ、展示されています。

一枚のパネルにはこう書かれています。
「この百年間、私たちは何をしたか、と振り返ってみて『ハッ!』と驚きました。大したことは何もしていないのです。ただ、ひたすらに患者と共に、喜び、悲しみ、苦しみ、働き、祈りながら治療をし、愛し合ってきました」(元待労院病院長:Sr.板倉和子)

ここに100年以上の苦しんだ人々の歴史があり、またハンセン病療養者のために日本に招かれた私たち修道会のルーツがあります。

(Sr.N.A)