マリアの宣教者フランシスコ修道会 日本セクター

「タリタ・クム」少女は起き上がった

数か月前から、私はカトリック教会の組織の一つである難民移住移動者委員会の中の「人身取引問題に取り組む部会(タリタクム日本)」にメンバーとして受け入れてもらった。昨年10月末、英国からのミッションを終えて帰国し、日本での宣教活動を探していたところで、自分もとても心惹かれる問題だったので、喜んでお引き受けした。

以前の宣教地スコットランドでもこのようなボランティアの仕事を探していたが、政府が主に取り仕切り、一般のボランティアには仕事があまり回ってこなかった。でも1回だけ、社会復帰中のアフリカ女性に付き添って教会に行ったことがある。その後、私は別の仕事に就いたためこの領域からは遠のいていたが、今回、日本でまたこの問題に取り組むことができて幸せである。

「タリタクム」とは、聖書の中でご存じの方も多いと思うが、イエスが死んだと思われる12歳の少女に「タリタ・クム」と仰せになった(マルコ福音書5:41)。その意味は「少女よ、私はあなたに言う。起きなさい」である。「すると少女は直ちに起き上がって歩き回った」と書かれている。この箇所からも分かるように、タリタクム日本は現代社会の中で人身取引の犠牲者となった人々に寄り添い、助けの手を差し伸べ、その方が未来に向かって自立して生きられるように支えるグループと理解している。私自身はまだ始まったばかりで経験が浅いが、必要な時にすぐ動けるように、今その準備中でもある。タリタクム日本に関して詳しい内容をご覧になりたければ、ウェブで見られるので探していただきたいと思う。

(Sr.S.T)