*創設時の姉妹たち:Sr.小林瑞子(責任者) Sr.八巻和子 Sr.坂本道子
1979年2月21日、宮城野黙想の家でささやかな定礎式が行われました。午後2時アントニオ神学校の渡辺神父様、Sr八巻他、約10名のシスター、工事関係者数名が基礎工事中で狭くなってしまった敷地の一角に集まり、玄関中央に当たるコンクリートの礎石の中に熱心な祈りを込めて、聖心、聖家族、フランシスコ、小さきテレジア、アントニオ、不思議のメダイなど8個のメダイと次の言葉を記した紙とを納めました。
「今日、マリアの宣教者フランシスコ修道会宮城野黙想の家の礎を固めます。この礎の上に建てられる家において、会員姉妹たちがキリストとの交わりを深め、世の人々にいっそう献身できる力を得られるよう希望しつつ、神の恵みと祝福をここに求めます」
宮城野修道院を設計された建築設計士の方は、この建物の建築にあたり次のように言われました。「私は教会や修道院からの仕事を受ける時、どうしたら日本人としての祈りの空間を造りあげることができるかと、いつも問い続けます。キリスト教というとエキゾチックな教会がまず頭に浮かび、実際長崎あたりでもそれを見てきましたが、日本人としての祈りの場を・・・と考え抜いて造り上げたのがこの家です」。自然の緑を生かして光を導き入れた聖堂。
祝別式は8月6日に行われました。司式してくださったカリスト神父様は「毎日の生活から少し離れて、自分をみつめる時間をこのような美しい所でとれることを感謝すると共に、それを活かし、神体験を通して現実の生活をよりよいものにしてください」と、お祝いの言葉をくださいました。神様が心の扉を叩いてくださるよう、自然が美しいこの場所を大切にしていきたいです。
宮城野修道院では毎年、黙想会が年間5~6回開催され、黙想以外にもさまざまに活用されていました。ミッションから戻った姉妹たちの心身の疲れを癒やすために休養の場所を提供したり、9、10月は修練長がノビスたちを連れて休みに来ることもありました。管区評議会の開催や会の集まり、瀬田の姉妹や戸塚の姉妹がピクニックに来るなど、目白押しでした。