シスタークララ金小園は韓国のカトリックの家庭に生まれ、両親、きょうだいの愛に包まれて育ちました。自分にとって意味のある生き方はなんだろうと探していた時、召命黙想会に参加し、シスターたちの敬虔で謙遜な姿にうたれ、本会への距離が近づいたそうです。
修練期2年目の時、東アジアからの移民と関わりがある共同体の体験をしたことは、心の中に強く印象に残っています。また有期誓願の時、1年間、スリランカで国際的共同生活の体験をしました。2020年終生誓願を立て、日本への派遣が発表されました。2年間は管区館の手伝いをしながら英語と日本語の勉強をし、2022年5月に日本に到着しました。
実際に来てみた日本はどのような印象かと尋ねると、「高齢のシスターたちがかわいがってくれることを喜んでいます」とのこと。また漢字を知っており、自国と文化も似ているため、他の国の人よりも日本語習得が容易だと言われたのが嬉しかったと話してくれました。
今後、どのような宣教生活をイメージしているかと尋ねると、「どこで働くかは大切ではない。どこであれ、宣教精神に満ちて生きたい」と返事が返ってきました。ただ、修練期に経験した移民の方のための奉仕を望む心は片隅にあるようです。活発な性格なので、おとなしい人が多い日本の中で、うまく馴染んでいくことができるか少し心配していました。
シスタークララは「創立者マリ・ド・ラ・パシオンが後を継ぐ者に強く勧め続けた『エッチェとフィアット』の精神を何より大切にしたいです」と話しています。『エッチェ』とは、お告げの場面で聖母マリア様が言われた「私はここにおります」であり、『フィアット』とは「お言葉どおりこの身になりますように」です。今、私に望まれることを無条件で受け入れる、完全な奉献を意味しています。
彼女を支えている聖書の言葉は、「わたしを強めてくださる方のおかげでわたしにはすべてが可能である」(フィリピ4:13)だそうです。聞く者すべてを励ましてくれるみ言葉です。
どこであれ、なんであれ、自分に望まれていることを、神様への全信頼をもって、柔らかな強い心で受け入れている彼女が、これからどのように枝を伸ばし、実をつけていくのか楽しみです。
(文責 M.O)