2020パラリンピック開会式から始まり、今日もアスリートたちは競技に全力の力を出し切って競っています。輝かしいその顔に会うと心が和みます。
心が折れそうな時を経て、今日この場にあるのは、親、友人、よき指導者との出会いによってご自分の障害を受け入れ、可能性の追求に限界まで挑まれた自信に満ちたその尊い姿を見せていただきました。
わたしは52年前に入会をいたしました。現在82歳です。振り返ってみると、なぜこの道を歩いたのか不思議に思います。洗礼を受けたきっかけは大学の時に、訪問会のシスターに会ったことでした。
学校にはカトリック研究会があり、近くに教会もあり、環境が手伝ったのでしょうか。
受洗したことを父に話しましたら「今まで自分で生きてきたと思っているが、生かされていることに気が付いたのは、180度、見方、感じ方が違ってくる」とすんなり受け入れてくれました。
卒業と同時に本会の学校に就職いたしました。そして7年後にこの修道会に入会いたしました。
今 振り返ってみて、その時、その時自由に選んできたのですが、置かれた場がその方向にあったのでしょうか。180度違う見方、感じ方をいただいたのは私にとって大きな恵みでした。
アスリートたちが置かれた状態を受け入れて生きる。私もこの修道会の精神であるマリア様が天使に答えた、あの「お言葉どおり、この身に成りますように」と自分を差し出す生き方に私の歩みを合わせていきたいと思っています。それには自分との、自然との、他者との、出来事との、そして神との和解の中に自分を溶かして生きたいと願っています。
おひとりおひとりの歩みが幸多いものになりますようにお祈りいたします。
(Sr. S・I)