マリアの宣教者フランシスコ修道会 日本管区

「共に生きる」

私は25年間、海外宣教で近東管区(レバノン、シリア、イスラエル、ヨルダン、エジプト)のエジプトで過ごしました。当時、エジプトには知的障がい者が多いということでカリタス・エジプトはこの子どもたちのための特殊教育センターをつくることに力を尽くしました。私がエジプト人の4人と共に立ち上げたのが1986年で、あれから34年になります。

エジプトには7世紀にイスラム教が伝えられ、広まりました。4世紀にマルコがもたらした原始キリスト教であるコプト派は5世紀に最盛期を迎え、だんだん少人数になっていきます。現在では人口の70パーセントがイスラム教徒、30パーセントがコプト派のキリスト教徒です。共に社会の中で生きてゆくことには課題もありますが、私たちが立ち上げた知的障がい者センター「マルカズ・アル・ハヤート」はキリスト教徒とイスラム教徒が「共に生きる」ことを目的の一つにしました。

当時、センターには4歳から18歳までの50人の子供たちと25人の職員がいました。キリスト教のお祝いであるクリスマスには大きなツリーを飾り、イスラム教徒の子どもたちはクリスマス・カードを作って祝ってくれました。イスラム教のラマダーンのお祝いにはファヌースという大きな提灯を飾り、28日間のラマダーンの日々も共に心を合わせました。二つの宗教は仲良く受け入れあいながら過ごすことが出来ました。

神の国を築くため「共に生きる」ことは大きなチャレンジと同時に大きな喜びです。神様はいつも私たちの中におられ、共に生きる中にいてくださるのです。「マルカズ・アル・ハヤート」で体験した「共に生きる」こと、キリスト教徒とイスラム教徒が仲良く生きる社会が作られますようにと祈ります。

(Sr.A.S.)