マリアの宣教者フランシスコ修道会 日本セクター

キリスト教信仰一致週間を過ごしながら…

キリスト教一致祈祷週間(1月18日から25日まで)を過ごしながらいつも思うこと、それは、この動きが一年に一度だけではなく、もっと度々催され、多くのキリストを信じる人々の共通の願いへと広がって欲しいということです。

キリスト教一致祈祷週間とは   

「すべての人を一つにしてください」という最後の晩餐でのイエスの祈りに耳を傾けるわたしたちはまた、折りにふれて目に見える一致を示すように求められています。それは、ともに祈り、支えあうことによって、神がすべての人の救いのた めにイエスを遣わしたことを「世が信じるためです」( ヨハネ7・21-23参照)。

キリスト教諸教会の間で毎年1月18日から25日に定められている一致祈祷週間は、このことを強く意識する機会となるでしょう。この一致祈祷週間のために、教皇庁キリスト教一致推進評議会と世界教会評議会は1968年以来、毎年テーマを決め、「礼拝式文」と「8日間のための聖書と祈り」を作成しています。日本ではカトリック中央協議会と日本キリスト教協議会が共同で翻訳し、小冊子を発行しています。(「カトリック教会情報ハンドブック」の解説より)

毎年この小冊子を手にするとき、今年はどちらの国で準備してくださり、「今年のテーマは?」と心弾ませて読むのですが、私個人が一体いつからこのキリスト教信仰一致週間を心待ちにするようになったのかを振り返ってみました。

50年以上前の看護学生時代、私の通っていたカトリック豊島教会でこのキリスト教一致祈祷週間の第一日目が行われ、友人とともに参加しました。いつもの日曜日のミサよりもたくさんの人々、カトリックだけではなく聖公会、プロテスタント諸教会の人々とともにキリストの弟子として心を一つにして祈りました。その翌日は立教大学の講堂で、その翌日は別の教会でと、毎日、異なったキリスト教派の教会をめぐって一致を祈り続けました。そのときの感動を忘れることができなくて次の年も、その次の年も、在学中は祈祷週間の集会に参加し続けました。

そしてマリアの宣教者フランシスコ修道会(FMM)の志願者となって奄美大島で過ごしたときもプロテスタントの牧師さんとともに祈る機会をいただきました。また修練期に実習のために新潟の共同体に派遣されていた最中にキリスト教一致祈祷週間があり、先輩のシスターと共に様々なキリスト教会の人々との祈りの集いに参加することができました。終生誓願後に派遣されたエチオピアでは、一致祈祷週間だけではなく、色々な機会にキリスト教一致に向けた取り組みがなされていたことを覚えています。エチオピアオーソドックス教会でカトリック司祭も共同司式に加わったミサにも参加させていただきました。

「自然界の木々、花々は地球家族、兄弟姉妹、お互いに受け入れ、守り、励ましあい、共に生きていけますようにと呼びかけているよう…」

残念ながら現在所属している教会では、皆さん、個人的に心を合わせて祈っておられるのだとは思いますが、教会共同体としての協働の動きはみえません。私たち修道院の「朝の祈り」の共同祈願では、この小冊子を使ってすべてのキリスト者が一つになることを願い、全世界の兄弟姉妹と心を合わせてお祈りしました。

今年はマルタ島の準備委員会の方々により、「使徒言行録」から聖パウロが難破した船旅で受けた体験「人々は大変親切にしてくれた」がテーマに取り上げられ、命からがら漂流してきた人々がキリストを知らなかった島の人々から温かく受け入れられ、食べ物と居場所を与えられ、助けられたという出来事から八日間の黙想へと導かれました。

改めて心から願います。これらの祈りを一週間だけに終わらせることなく、すべてのキリスト者が互いに歩み寄り、イエス・キリストが教えてくださった父なる神様の愛のうちに兄弟姉妹として生きていけますようにと!

                              (Sr. M.O)