イタリア管区に派遣され、昨年9月に最初の配属先シチリア島シラクーザ市からイタリア中部のアッシジに異動しました。
前任地で深く関わっていた貧しいルーマニア女性リリーから足の手術を手伝ってほしいと頼まれ、動き始めて2年が過ぎていました。ボランティアの女性3人とチームを組んで、彼女のための保険証の手続きや更新、各科への通院の付き添いなどをしてきましたが、執刀医と術後のリハビリ施設の入院先を確保したところで、私は異動。
ボランティアの3人も私が抜けたことで不安に駆られ、その上、短期間でイタリア政府の対不法滞在外国人の方針が厳しいものに変化したことにともなって病院側の体制が変わり、この8か月の間、何も進展がなかったのでした。
現地のFMMシスターたちはそれぞれが関わる貧しい人々のために忙しかったですし、私が「もう解散しましょう」とチームに告げようとしていた矢先の5月7日、病院の手違いで「この女性は、手術のため明日入院することができますか」とアッシジにいる私に電話が入りました。
それからチームは一気に色めき立ち、あっという間に2度にわたる手術が終わりました。現地のFMMシスターも替えのパジャマを持って見舞ってくれたりフォローは万全。なにより、リリー本人が、毎日誰かの見舞いを受け、幸せを表明しています。
チームの一人一人もなんだか満たされた気持ちになり、「神様のご計画と時って私たちの思いとは違うけれど、最高ねっ!」と、2年前から今までの様々な場面を思い起こし、神様の道具として体験を共有しあえた幸せを味わっています。結局、私は祈りのフォローしかできなかったですが、本当に、関わってくださった全員が神の祝福で満たされますようにと強く思っています。
(Sr. A.T)