*創設時の姉妹たち Sr.橋本郁子 Sr.河本美智子 Sr.真神マサ Sr.間野英子
Sr.太田和子 Sr.東野妙子 Sr熊井田鶴子 Srマリア・スピハルスカ
東京第二修道院は鉄筋3階建てのアパートをリフォームして修道院にしました。工事が終わり、個室も修道院らしくなったころ、第一修道院のシスターたちが3人ずつ「体験宿泊」として1週間交代で泊りに行くことになりました。夕食が終わると別荘にでも行く気分で必要なものを抱えて、嬉々として出かけて行ったことを思い出します。
誰が新しい共同体のメンバーになるのか、管区長から個人的な電話がかかってくると「もしや?」と、興味津々でした。当時、建物は社会福祉法人の職員宿舎となっていたので、結局、聖母病院や聖母ホームに勤務しているシスターたち6名が東京第一修道院から異動し、聖母短大の理事長のSr.熊井田鶴子とSr.マリア・スピハルスカを加えて、総勢8名が1階と2階に住み、3階は志願者の共同体となりました。新しい修道院で生活を始めるための必需品は、第一修道院で使っていない物を持って行ってよいということになり、廊下に並べられた物の中からあれこれ選び台車に積んで、夜の道(昼間は勤務のため)を何度も往復しました。
共同体メンバーも揃い、落ち着いた1997年4月7日、聖母病院チャプレンのジェローム神父様にお願いして、創設のミサを捧げていただきました。この日は思わぬ大雨でしたが、第一修道院からも沢山のシスターが来てくださり、希望にあふれる盛大なミサでした。その後の立食パーティも大賑わいで、楽しく記憶に残っています。聖堂にはご聖体が安置され、修道院らしい雰囲気が深まり、宣教への意識も一段と高まりました。朝は第一修道院のシスターたちと一緒に朝の祈りとミサに与り、急いで帰って朝食、出勤と慌ただしく一日が始まります。道で出会う近所の方々も、職場へと急ぎ足で駅に向かう方、楽しそうに友達と元気よく登校する小中学生たちの姿を見ながら、私たちの心も軽やかに職場に向かう日々でした。
共同体の生活が始まって間もない頃、台風で自転車置き場の屋根が飛ばされてしまう出来事がありましたが、翌日には向かいのご主人が道具を持って修理に来てくださいました。「聖母病院にはお世話になっています」と仰って、思いがけないご親切に大きな感謝でした。
共同体のメンバーは全員が朝から勤務に出ていましたので、夕食の準備のために1週間に1回当番がまわってきます。これは大仕事でした。料理の本と首っ引き!当日は午前中で勤務を終えて食材の買い出し。晩の祈りまでに仕上げるのに四苦八苦でした。お料理は初心者ばかりでベテランは一人、Sr.間野のアドバイスを受けて、1回目より2回目…と、だんだん上達しました。いろいろ初めてのことを経験し、またご近所の方々とも笑顔で挨拶を交わす機会も増え「今日も一日み旨が行われますように…」と祈りながら職場へ急ぐ日々でした。