*創設時の姉妹たち:
Sr.中島その枝 Sr.武田清見 Sr.大木エイ Sr.小川一枝 Sr.樽山道代 Sr.桑川菊美
三軒茶屋の創設の背景には、当時第2バチカン公会議の「修道生活の刷新と適応に関する教令」の具体化が、修道会のなかで少しずつ始まっていたことがあげられると思います。それまでの修道生活の在り方や、養成の仕方などが大きく変わり、皆が迷いとまどいを感じながら、FMMもいろいろと模索している時でした。
修道女連盟が、終生誓願者の再養成を目的に1年間の「生涯養成コース」を企画し、FMMからも参加することになりました。通うのに良い家を探していたところ、エスコラピオス会の駒場修道院の日本家屋を貸していただけることになり、喜んだのも束の間で、1年もたたないうちに、そこを出なければならなくなりました。というわけで行き場を失ったと思ったら、今度は聖心会の白金の家(エマウス修道院)を借りられることになって、また1年過ごしました。そうしている間に、当時管区会計をしていた姉妹が三軒茶屋の家を見つけました。フランシスコ会が司牧されていた三軒茶屋教会のすぐ近くで、生活にも交通の便も良い場所ということで購入することになりました。それまで住んでいた白金の修道院の名前をそのままいただいて、エマウスと名付けられました。
それまで大きな修道院や事業で休む間もなく使徒職を果たしていた姉妹達が集まり、小共同体の生活体験と学びの時を1年間共にしました。慣れない買い物や食事作りも皆助け合いながら楽しく挑戦し、気がつくと料理の本ばかりがどんどん増えていったような…。
部屋もきちんとした個室は1、2部屋だけで、元々は子ども部屋だったところを仕切って二人で住んだりしていましたが、それはそれで楽しむことができました。ただ、一緒にコースに通い、家でも狭い空間でいつも顔を合わせることは、やはり時にはお互いに大きなチャレンジだったと思います。