私たちがともに暮らす家、地球をすっぽりと包み込んで蔓延している新型コロナ・ウイルス。初めて世界が体験するこの不気味な感染症に私たちは振り回され、落ち着きのない日々を過ごしています。
丁度、年度の移り変わりの時期と重なり、わたしも仕事の予定が立たなくなったこともあって、ふっと「神さまのみ旨は何だろう、私に何を問いかけておられるのだろう」と立ち止まる機会になりました。するとからだが軽くなり、積み重なっていた疲れも薄れていることに気づかされました。
そんな時の、3月27日の夕べ、教皇さまは雨に濡れたバチカンの誰もいない広場で新型コロナ・ウイルスのパンデミックの収束を祈り、聖体降福式でローマと世界に教皇祝福「ウルビ・エト・オルビ」を与えられ、神に向かって語りかけられました。
「今はあなたの裁きの時ではなく、私たちが見極める時です。大切なことと過ぎ去ることを見分け、必要なこととそうでないことを区別する時です。私たちの生き方を立て直し、主よ、あなたと他者に向かわせる時です」と。
この教皇様のことばこそ、現在の混沌とした「時」にうずもれて藻掻いている私たちに指針を与え、変わりたいと模索ばかりのわたしを促し、今の「時」の意味を教え、目覚めと立ち上がりの力と勇気を与えてくださったように思い感謝しています。
(SrY・O)