同じ階に部屋があるSr.Mが「ちょっと来て」と私を呼びました。そのシスターが年の黙想(1年の間にまとまった日を黙想のために取ります)を終えてしばらく経った頃でした。
部屋に行くと本1冊とかなりの枚数のプリントがおいてあり、「黙想の間に指導の神父様から頂いたプリントの中で、ご聖体への祈り「旅路の糧に在すイエズス」がすごく心に響いて、これだけは毎日祈りたいし、いろんな人にも祈るように教えて、送ってあげたりしている。この祈りだけは毎日祈りたい祈りで、私のための祈りだと思って朝も晩も祈っているよ。わたしはこのプリント1枚だけあればいいから。
他のものは、よく見えないし、もう99だもの、いいことが書いてあっても使うこともないから。全部あなたにあげようと思って。」と、それらを手渡してくださいました。一瞬「もらっても読む時間とれるかな」という思いが私の頭をよぎりましたが、「ありがとう。だれか読みたい人があるかもしれないから、必要な人に回しましょうね。」といただきました。
「ここに座りなさい。」と言われるままに、ベッドに腰掛けたSr.Mの隣に座り、しばらく一緒に過ごしました。
「私はね、もう書いたものとか頭に入ってはいかないのよ。神様と話しするだけ、イエズスさまに言うだけだよ。朝起きておはようございます! と言い、今日も一日よろしく! って頼むでしょう。何かあったら、イエズスさま、どうしましょうかと尋ねるし、教えてもらったら、ありがとうございます! と喜んでお礼を言うし、花がきれいに咲いていれば、すごいですね神さま! と、じっと一緒に眺めているし、こんなにきれいなものをありがとうございます! と感謝している。足が痛い時は、足が痛いです、それでも歩けます、とそのままを言っているだけ。ベッドに座って毛糸の帽子を編んでいるけど、(毎年クリスマスの頃船員さん達へのプレゼントのために送っている)この時間はここまでと決めてね。まだ編むことが出来るから。院長様に毛糸を願って祈りながら編んでいるよ…」
「毎日、神さまと話すことはいっぱい、こんなに長生きすると思わなかったけれど、後は神さまのところに行くだけ…。」
ニコニコ笑いながら話してくれるSr.Mの神さまとの親しさが、そして神さまの優しさが、伝わってくるような柔らかな空間に、置いていただいている嬉しさを味わいました。その中で、「これだけあればいいから」と言い切ることのできる神さまとSr.Mとのかかわりの積み重ねを思っていました。「これだけあればいいから」と言えるものを、私も自分の中に確信していたいと願っていました。
(Sr. M.M)