色とりどりの花が咲き乱れる春が過ぎ、緑が深まる初夏の北海道に行った時のこと。
山沿いにあるその家の畑には、今年も所狭しと、いろいろな野菜が育っていた。
来るもの、生えるもの拒まず、それぞれが自由自裁に生きているようなこの畑を
散策するのは、思いがけない発見があり、楽しい。
ここの主人によると、近年、はち、蝶、トンボが少なくなっているらしい。
数年前には、いつの間にか住み着いて20年近く生きた猫たちが天寿を全うし、
どこか寂しい感じもする。
そんな中、今年はキアゲハとクロアゲハの幼虫がそろっているとのこと。
主人が言うには、幼虫時代に顔見知りになっておくと、蝶になったときもここにいる、と。
だから、毎朝、幼虫たちに挨拶をして顔を見せに行くそうだ。
遠くから観察していると、若草色のハーブの中で、食べ放題を満喫している幼虫たちがいた。仲良く、ほのぼのと安心感が漂う初夏の畑。
“あなたの庭に住むように招かれたものは幸い”詩編65:5
(Sr. I.K)