マリアの宣教者フランシスコ修道会 日本セクター

どうしてFMMに? Sr. 金 ユリアナの巻

今回は4年前に韓国から日本管区に派遣されました、シスター 金 ユリアナにインタビューをしたいと思います。よろしくお願いいたします。

ーシスターユリアナ! 日本にいらして4年目に入り、日本語も上達 され日本の生活にも大分慣れられたと思いますが、いかがですか。

はい、日本と韓国の生活はとても似ていますので大分慣れました。

― シスターは韓国で入会され終生誓願を立てられて、日本に来られましたね。どの様なきっか  けでマリアの宣教者フランシスコ修道会を知りましたか。

私が通っていた教会の神父様からうちの修道会を紹介されました。その神父様は司祭になり、ある時期、うちの修道院で数か月過ごされたそうです。その時うちの修道会の事を知り、とてもすばらしい修道会だと感じたそうです。

ところで、私はソウルで生まれ兄と私の2人兄弟です。家族は全員カトリック信者です。父方も母方も先祖代々のカトリック信者です。私の聞いたところでは韓国で初めての司祭 金 大建 アンドレアは父方の先祖の中で遠い親戚にあたるそうです。

もちろん私は幼児洗礼です。子供の頃から教会学校に通い、小学生、中学生そして青年会の聖歌隊でも活躍しました。大学時代は学校が地方にあったり、いろいろな事で教会から遠ざかっていた時期がありました。卒業してソウルにもどり就職をし、友達と会っては飲んだり食べたりおしゃべりをしたり楽しかったですが、何か心の深いところで幸せでないと感じるようになりました。私が好きなことをしたり、友達と会って楽しい一時を過ごしても幸せでない、どうして幸せじゃないのか?と思うようになりました。

ある日、教会で祖母のための追悼ミサが行われることになりました。ミサは朝6時、朝早かったので私は行きたくなかったですが、母と約束をしていたので一緒に行きました。祭壇の後ろには十字架があり、私はそのミサの中で十字架に掛けられたイエス様の像の足元に私がいて、イエス様に仕えている、喜んで奉仕している姿を見ました。

それは私の一瞬の思いだったかもしれませんが、それから毎日ミサに与る様になりました。今まで毎日のミサに来なかった人が来るようになったので、神父様は私を不思議に思われました。数か月後、神父様は私を呼びFMMの創立者の本を下さり、マリアの宣教者フランシスコ修道会を紹介して下さいました。その後FMMの修道院があるソウルのカリボンドンまで連れて行って下さいました。しかし私はその時は修道召命が何かもわかりませんでした。

その修道院では当時、毎月1回若い女性達のための集まりがありました。内向的な性格の私は人前で話すのは苦手で好きではなかったのですが、毎回行って祈ったり、わかち合いを涙ながらにしたことを思い出します。その集まりに来ていた仲間も少しずつ入会して行きました。内気な私はシスターが修道生活への誘いをしてくれるかと待っていましたが、シスターからその様な話はありませんでした。

韓国のFMMの修道院では年に夏と冬2回若い女性達の黙想会が行われます。私はある冬の黙想会に参加しました。テーゼで祈る時があったのですが、私は十字架に掛けられたイエス様の足元に手を置き「はい、わかりました行きます」とイエス様と約束し、その後、係りのシスターに私の気持ちを打ち明けました。

― そして、その後入会されるわけですね。

私を含め7名が10月4日、入会して1年6ヶ月をプサンの志願院で過ごしました。その後ソウルの近郊にあるムルワンドンの修練院に行きましたが、その時は6名になっていました。2年間の修練を終え初誓願を立てて有期誓願者となるわけですが、その時は5名でした。

― 有期誓願期はどのように過ごされましたか。

まずプサンの志願院で6ヶ月ほど台所を任されました。次にインチョンにあるフランシスコ会の教会で2年半ほど使徒職の体験をし、有期誓願期最後の2年間は有期誓願者達の共同体に属しながら神学の勉強をしました。

韓国では終生誓願を立てる前に、英語の勉強を含め海外宣教の体験を一年間させます。私はスリランカに行って来ました。その後2011年2月5日、5名が終生誓願を立て1人はスペイン管区に、3人は韓国管区に、そして私は日本管区に派遣されました。

―2013年に日本に来られましたが、どのような使徒職をされてきましたか。

日本に来て2年間は東京第2修道院で生活しながら、日本語学校に通いました。その後、瀬田の共同体に移り、今は瀬田修道院の台所と、週に一度聖母病院に行き韓国人のために通訳のお手伝いをしています。日本料理と韓国料理はとても違うので、初めはとても難しかったです。しかし今は共同体のシスター方に日本料理をいろいろ教えてもらいながらしています。

― 日本にいらして大変なことや苦労していらっしゃることが沢山あると思いますが、自分の修  道生活の選びに迷いを感じたことはありませんでしたか。

ありました、沢山ありました。志願期の時、修練期 有期誓願期の時も、今も…。私の修道生活はまだ短いですが、時々迷いがあります。

― そのような時、どのようにして乗り越えてきましたか。

そういう時にはイエス様の前に行き、祈りの中で自分が本当に望んでいることをイエス様に話し聴き又自分にも問いかけ、神様の前で選びながら今まで来ました。

― 最後に今までのシスターの修道生活の歩みを振り返って、若い人に伝えたいことがありまし  たらお話し下さいますか。

創立者の書き物の中にこの様なものがあります。「真実な霊魂を持っている人は平凡なことを非凡に行う。」私たちはみな神様から召命をいただいています。それが修道召命か結婚の召命か、他の召命か…。すべての人は神様からよい召命をいただいていると思います。それが良いものか悪いものか私たちが判断することはできません。すべての人が持っているものを心を尽くして使うなら、良い実を結ぶと私は思います。

― シスターユリアナ、今日はいろいろなお話をありがとうございました。これからも日本管区  の中でますますご活躍されますよう、お祈りしております。