マリアの宣教者フランシスコ修道会 日本セクター

Eco tour in Bolivia

9年振りの家族訪問でした。家族訪問と言っても日本国内ではなく、南米の真ん中の国、ボリヴィアです。私の両親は1961年に子供4人を連れて、言葉も文化も違う自然豊かな国(当時は原始林と呼ばれていました)を目指して海を渡りました。

私たちはそのおかげで、小さい頃から多様な異文化体験を実生活の中でしています。しかし若い頃は、自分たちのアイデンティティって何だろう?自分たちは誰だろう?という疑問を持っていたことも確かです。

ボリヴィアは北東を広大なブラジル、南はパラグアイとアルゼンチン、北西はペルー、西はチリに囲まれた「海なし国」で、多民族国家です。アンデス山脈の高地と東に広がる亜熱帯、それに続く低地の亜熱帯です。ペルーとの国境、標高3800mには有名なチチカカ湖、日本ではテレビでおなじみになったウユニ塩湖、ブラジル南西部からパラグアイ、ボリヴィアにまたがるパンタナール(大湿原)は世界遺産に登録されています。

今回、ボリヴィアの北東、ブラジル国境近くのベニ州のルレナバケにエコツアーがあることを姪が教えてくれ、一緒に行くことにしました。現地在住の日本人女性が快く案内を引き受けてくださり、私の見たこともない自然の中の動物・鳥たちが林や川の中で群れていました。欧米からの観光客、特に若い人たちが多いのに驚きました。アメリカの高校生たちは団体の体験学習でパンパと呼ばれる湿原だけでなく、原始林のツアーに猿の遠吠えを聞き、大木に寄生するランの花などを見ながらトレッキングするということでした。

ボリヴィアでも開発が進み、60年前とは全く違う自然環境が広がりつつあります。ルレナバケは小さな町ですが、住民揃ってエコに関心を持ち、観光客への意識化がなされていることに驚いた小さな旅でした。

                                 (Sr.B.S.K.)