マリアの宣教者フランシスコ修道会 日本セクター

マリ・ド・ラ・パシオンの家         (2007年1月20日創設)

*創設時の姉妹たち Sr.有安キト Sr.泊セツ Sr.塩田綾 Sr.安富ミヨ子 Sr.鶴巻栄    Sr.長島ふみよ Sr.村田敏子 Sr.川村三枝 Sr.山根行子 Sr.松本紀子 Sr.志藤節 Sr.小川涼子

 

ノビシアの隣、ウイトリッヒの森へ行く道路沿いに、高齢姉妹のためのグループホームを造ることになり、建物はFMMが、実際の運営は、以前戸塚の老人ホームで働いておられた職員の方が立ち上げておられた「ヘルパーステーション 」にお願いすることになりました。設計、土地の祝別、地鎮祭、工事が始まった後は、建設会社に出向いて、月に1、2回の話し合いを重ね、準備していきました。

聖堂の祭具や家具、食器は、戸塚や近隣の共同体から頂いて、足りない物は購入。竣工後は職員さんと共に、12人の姉妹を迎えるためにグループホームを整えていきました。職員の方たちはシスターに慣れるために、修道院の介護棟で実習され、調理の方たちも食事形態の見学をし、実際にご自分たちでやってみながら、細かいところまで心を込めて受け入れの準備をしてくださいました。

*1/11:戸塚第1修道院で姉妹たちの派遣の式が行われ、一人ひとりが心境や感想を分かち合ってくださいました。ミッショネールとして新しい派遣を喜んでおられる姿は感動的でした。

*1/12:第一陣として入所されたSr.有安、Sr.泊、Sr.塩田、Sr.安富、Sr.鶴巻、Sr.長島が、先ず聖堂に行って祈り、本会のアベマリアを歌って生活のスタートを切りました。

*1/13:Sr.村田、Sr.川村、Sr.山根、Sr.松本と、瀬田からSr.志藤が来られ、前日入所の6人はスタッフと共に、先輩として皆を迎えました。

*1/14:初めてのミサ。ミサ後聖体ランプに灯がともされ、マリ・ド・ラ・パシオンの家の中心としての聖堂が真に機能し始めました。

*1/20:ヘルパーステーション主催の開所式。とても和やかな家庭的な雰囲気の中で行われました。当時の管区長Sr.梶川は「何年か前に修道会のビジョンを考えたとき、夢を描くという企画がありました。姉妹たちがアイデアを出し合って描いた夢の中に、高齢の姉妹たちがゆったりと過ごせる修道院があったら・・・と、いろいろ具体的なプランが出てきました。今、出来上がったマリ・ド・ラ・パシオンの家を見ると、この夢が現実になったのだと感じています」と挨拶されました。また、建設会社の方が「建築を頼まれたとき、できるだけ“家に近い雰囲気でと頼まれました。完成した建物は温かい雰囲気に仕上がったと自負していましたが、家具が入った時、そして人が入り生活が始まった今日、もっと暖かな明るさを感じて、とてもうれしく思っています」と挨拶されたのが印象的でした。会食の後、ワイルドワンズ(当時のグループサウンズ)のお二人が歌を歌ってくださいました。歌う方も老人施設で歌うのは初めて。聞くシスターたちもエレキギターを弾きながらの迫力ある歌は初めての体験。でも両方とも身体ごとリズムに乗って大いに楽しんでいました。後日お二人が「初めての体験だったが、これまで自分たちがしてきたことへの答えを見せてもらえたように感じ、とても感動した」とのメールをくださいました。

*1/21:主日のミサに与かるために歩ける姉妹は大聖堂に。

*1/23:札幌からSr.宮地の付き添いでSr.小川が到着され、12名全員が揃いました。

ひと月くらい経つと、朝、集会祭儀と教会の祈り、その後聖体礼拝、昼食前にロザリオ、お昼寝の後テレビを見たり職員さんと話したり、おやつの頃は面会の方たちと楽しく歓談。夕方は晩課、毎週木曜日はミサと、生活のリズムも整ってきました。

いつも今を生きている姉妹方の共同体ですから、こちらの感じ方や考え方の修正を迫られることも度々。一人ひとりの「今」と「ここ」が最良のものであるように、そして、それぞれご自分の選ばれた生き方に向かって歩んでいけるように、一緒に探していけたらと願いながらの毎日でした。