マリアの宣教者フランシスコ修道会 日本セクター

亘理修道院(2015年4月7日創設)

*創設時の姉妹たち:Sr.大垣 淑子 Sr.マグダレナ柳根玉 Sr.内田 雅

亘理修道院は2011年3月11日の東日本大震災によって被災された亘理郡の人々への奉仕、福島県原町修道院への協力、宮城県南4教会(亘理・白石・角田・大河原教会)への奉仕などのために創設されました。

一人暮らしのSさんの離れ(と言っても明治時代に建てられた立派な古民家)をお借りして、3名での共同生活が始まりました。亘理郡の中では唯一の修道院でした。初ミサでご聖体が安置された時の感動は忘れられません。まるでイエス・キリストの光によってこの被災地のすみずみが照らされたような感覚がありました。主に導かれ、心温かな信徒さんたちに支えられ、すぐに被災者支援の様々なグループに入り、サポートする形で徐々に近隣の方々と知り合っていくようになりました。愛する家族を、家を、隣人を失った人々の悲しみは深く、被災者の方に寄り添う人々の温かさによって癒やされていくプロセスに、共に与ることができたのは大きな恵みでした。

亘理修道院への最初の訪問者は摘みたてイチゴを手に抱えたMさんでした。聖母短大卒の看護師さんで、海際の老人ホームで震災にあい、天井の30センチの隙間で一命を取り留めただけでなく、ヘリコプターで助けられるまでの三日間を必死で他者の命に関わった方でした。心身ともに力を使い果たしたMさんのため、土を触ることが癒しになると考えられたご主人はイチゴ栽培を始められ、その思いのこもるイチゴをもってきてくださったのでした。家庭内農業の厳しさを知り、宇都宮海星の高校生の支援や、亘理教会を通してダルクからの支援を得るなどの橋渡しができ、今もその支援が続いていることを聞いて主に感謝しました。

共同体の生活では、何をするのもどこに行くにも姉妹全員で関わりました。小教区への奉仕、子どもの信仰教育、聖書の学び、被災者へのボランティア活動など、様々なことを共にしました。特に小さな亘理教会の改築は「多くの人々が集う場所にしたい」との信徒さんたちの長年の希望でした。そのため工事の間、亘理修道院を開放し、教会の荷物を預かり、ミサや被災者の集まりの場を提供することができました。教会メンバー全員と心をひとつにして成し遂げたよい思い出となりました。