マリアの宣教者フランシスコ修道会 日本セクター

前橋修道院(1980年3月23日創設)

*創設時の姉妹たち:Sr.東海林光子 Sr.藤沢フサ子 Sr.塩塚俊子 Sr.武田とき子

前橋修道院創設のいきさつは、前橋恵楓園特別養護老人ホームの理事長をしておられた信徒の角田先生が、職員にキリスト教の精神を伝えたいと、当時の管区長のもとに何度も足を運ばれて、シスターたちの派遣を頼まれたことから始まりました。人材もなかったけれど、角田先生の熱意によって派遣が決まったと聞いています。普通の借家を修道院として借り、食器その他の生活用品はできるだけ新しい物を購入せずに、数年前に閉鎖した共同体が使用していた物などで揃えるようにしました。

Sr.武田の仕事は当時ヘルパーという呼び名ではなく、寮母として働きました。FMMの事業ではない所で働くのは最初は不安でしたが、うれしかったです。1年くらい経ったときに同じ寮母として働く方が「シスターたちは一人一人まったく違う性格なのに、どうして一緒に生活できているの?」という質問をされました。どう答えたかは忘れてしまいましたが、今もずっと心に残っている出来事です。

今もこの問いは「宣教とは何か」という声に答えるものではないかと思っています。それは、派遣された者が何かをするという事ではなく、欠点を持ち、どうしようもない弱さを持つ私たちが、互いに支え合い、チャレンジし合い、ゆるし合い、愛し合っている姿を示すことが出来ているのであれば、「宣教」という名の意味が浮き出てくるのではないかと思えるからです。

(前橋修道院は1980年の創設から1989年に現在の場所に修道院を新築するまでの間、借家を3回転居しています)