マリアの宣教者フランシスコ修道会 日本セクター

亀田修道院(2015年閉鎖)

♪亀田のあられ・おせんべい、のCMで有名な亀田製菓は、越後平野が広がる、米どころ、新潟市の旧亀田町にある米菓の会社ですが、私たちの修道院も同じく、亀田にあります。

亀田教会のマリア様

はじまりは、1970年。教会の要請で亀田平和の園保育園に携わるようになりました。今年2013年で、亀田修道院は、創立43周年です。保育園は、2004年10月に信徒の方に引き継いでいただきましたが、今も、私たちの修道院は、保育園の隣にあり、子どもたちの元気な声をききながらの生活が続いています。

共同体のメンバーは4人。 ・・・全人口に対する65歳以上の比率が21%を超えると、超高齢社会というそうです。私たちの共同体は75%。超高齢共同体ではありますが、自分では元気と思い、活躍したいと意欲に満ちているメンバーばかりで、日本社会の縮図といえるでしょう。福音宣教の熱意に燃え、新しい出会いを願う私たちを、亀田教会も、地域の皆さんも受け入れて下さり、教会の典礼、教会学校、聖書グループ、地域のボランティア活動などに参加しています。

一人暮らしの高齢の方や、いろいろな事情で洗礼を受けていても教会に来られない方のためには、特に心をこめて祈り、できることをしたいと願っています。時には、日曜日の教会のミサ後、家に帰っても一人で食事をしなくてはならない方を誘って、修道院で一緒に昼食をいただいたりもします。あり合わせの食事ですが、皆でおしゃべりをしながら、楽しく食べると、豪華な食事に早変わり。感謝のひと時です。

一方、未来を担う子どもたちのためには、“教会でしか体験できないことを味わう”、のねらいのもとに、5歳以上の子どもが対象の教会学校があります。スタッフのモットーは、「共に・喜び・生きる」で、シスター一人が参加しています。子どもは現在11名。残念ながら、休日にも、習いごとや塾を優先させる傾向がありますが、日曜日のミサの後、10時半から1時間、楽しく賑やかに作業したり、静かに神さまに向かったりしています。全員がそろうのは、やはり行事の時で、夏は一泊キャンプ、そして、クリスマス会、復活祭です。昨年のクリスマス会には、電車やバスを利用しながら、新潟市内の教会の“うまごや”めぐりをしました。“あっ、ここに教会があるー”と歓声をあげながら、教会の扉をたたき、聖体訪問。主任神父さまのお話を聞き、うまごやのイエスさまを訪ねました。出会いと関わりを大切にしながら、子どもたちと共に信仰の旅を歩んでいきたい、と願っています。

最近、教会の有志の女性たちによって、町内の老人ホームを訪問し“童謡や叙情歌を一緒に歌う会”が始まり、シスター2名が参加しています。語り部をされる方もいて、新潟・横越地方の方言で昔話をすると、聴衆のお年寄りから、合いの手が入り、一層熱気があふれます。クリスマスにはキャロルを次々に歌い、一体感に満ちた、喜びの時となりました。

このように、それぞれの可能性に応じて、宣教活動をしていますが、聖パウロが言うように、「私たちは多くの部分があってもひとつの体となるために、洗礼を受け、皆一つの霊を飲ませていただいたのです」、と言えるようでありたいのです。おかれた場で人々と共に、マリアの宣教者の召命を生きることは、私たちの大きな喜びです。

教会学校のこども達と