スロヴェニアテレビ局のカトリックプログラムで働いているシスターロマーナが話してくださいました。
1991年以来、私たちはスロヴェニア国営テレビで宗教番組を担当しています。私はそこで働く唯一の宗教者で、この仕事のために特別の訓練を受けました。
宗教番組の分野での公共テレビの仕事は教会のミッションとして大切な奉仕です。1999年の政変後もなおスロヴェニアの教会は社会からつまはじきにされていますが、修道者である私はこの仕事を、教会のなかでの本当に大切な奉仕として果たしています。
スロヴェニアの社会は、霊的なもの、真の表現の自由、また真の宗教的表現の自由に開かれる必要があります。それは民主主義の発展を育てるものです。政治的な変化にも関わらず、現在でも私たちは真の表現の自由、真の民主主義について話すことができません。今は左派の勝利がそれを強めています。さらに、キリスト者は以前にもっていたような責任のある態度を取る準備ができていません。メディアはいまなお政治的権力のもとに置かれています。このことは私たちがずっとコミュニストの権力のもとに置かれていたのですから、驚くべきことではありません。個人とその信仰の尊厳の余地を与えるために幾つかの変化が必要です。ある政治家たちの間では、教会組織は今も敵とみなされていますが、他方、どの宗派も宗教的な番組の権利が与えられています。この意味で、カトリック信者のジャーナリストであることは、この強力なメディアを通して、あらゆる家庭に入っていくことができるので特別なミッションだと言えます。私たちのカトリック番組は日曜日に放映され、他の宗派の番組は平日に放映されます。
私はテレビには修道者として出ていますが、同時にジャーナリストであり、またチームで仕事をするため、同僚と交替で日曜日の放映のための台本書きと編集もします。宗教的な感性を表すことができるので、チームとして、物事を教会の内側から見ていくことは大切です。修道者、かつFMMとしての私の存在は、その独特の考え方や行動においてすでに他の人々と異なる感性を示し、同僚たちや信仰者でない人々への問いかけにもなっています。
ジャーナリストとして、私はプログラムを準備して、それを放映します。私たちの番組「聖霊の展望」は毎日曜日に放映され、神のことばに関する解説は土曜日夕方のプログラムで、また、「世界における聖人たち」(70分の対話番組)は毎月1回行われます。私たちの番組では、修道生活に対しても特別の場が与えられているので、修道者たちが自分の証しや、その生活や共同体の話を放映することができます。このカトリック番組のもう一つの目的は、45年間のコミュニズムによる独裁政治の間にできてしまった霊的な空白を満たすことです。私はこの仕事が、スロヴェニアの教会にとって非常に重要だと考えています。また、このプログラムを見るすべての人々に対して大きな責任と高い専門性を要求されるこの仕事を、FMMの真の宣教として果たしているのです。
Romana Kocjancic, fmm