マリアの宣教者フランシスコ修道会 日本セクター

オレンジに込められた心遣い

毎日の食卓で、私たちは日々の活力を得ています。共同体の中で、やはり食卓はとても大切な意味をもっていると感じます。姉妹が作ってくれる美味しい食事はもちろんですが、そこでの会話や姉妹の様子、雰囲気、そのすべてが相互に影響し合う場であるように感じます。コロナ事情によって、食卓の人数や会話が制限されている共同体もあるかも知れません。今までの楽しい食事を思うと、このような制限は、本当に残念で寂しい気持ちになります。ですが、会話の内容や姉妹の表情に目を奪われて、見落としてしまっているさりげない心遣いに気が付かされる出来事がありました。

あるお祝いの食事のデザートに、きれいにカットされたオレンジが出てきたときのことです。みずみずしいオレンジを一つ手に取って噛り付いた時、「!」…気が付きました。オレンジに丁寧な切れ込みが入っていたことに。食べる人の口に入りやすいように、食べやすいように、心を砕いてオレンジの一つ一つにナイフを入れてありました。その姉妹からすれば「当たり前のこと」だということでしたが、その「当たり前」の心遣いが身に染みた出来事でした。相手を思いやるさりげない心は、パッと見たところではなかなか気が付きません。あまりにさりげなく、それが自然に思える程であれば尚更です。毎日の生活の中で、それぞれの姉妹たちがそれぞれの心遣いで互いを思い合って労わりあっている…そんな小さな気づき、大きな感謝のエピソードでした。(A.M.O)